原発不明癌

癌が初めに出来た場所を原発部位と呼ぶのに対し、転移巣が先に発見され、癌が発生した臓器がわからない場合を原発不明癌と呼ぶ。
原発巣が極小さかったり、診断が困難である部位では病理検査で癌細胞は確認できるものの、どこに癌が形成されている・発生しているのかわからない場合がある。
原発不明癌は、多くの場合、原発部位よりも転移部位の癌のほうが大きくなって発見され、一通りの検査後は原発部位を特定するための検査に時間をかけるより、原発不明癌として治療を開始することもある。したがって、原発不明癌には厳密には様々な種類の癌が含まれている可能性があるが、癌の広がり方が通常のものの広がり方とは違っていることも多いため、原発不明癌というまとめ方で研究も行われている。
原発不明癌は最後まで原発部位が不明な場合も多いが、その後の経過などから原発部位がわかった場合を調べてみると、肺癌や膵臓癌が多いようである。
かつては、膵臓癌や肺癌などの身体の深部に生じた癌の診断は大変困難であったが、レントゲン検査などの画像診断の進歩により原発不明がんは数%までに減少しました。