バージャー病

ビュルガー病ともいう。
Leo Buergerによって初めて報告されたことからこの病名がある。英語読みの場合はバージャー病、あるいはドイツ語読みの場合はビュルガー病と読む。

閉塞性血栓血管炎(T.A.O.;thromboangiitis obliterans)と呼ばれることもある。
四肢の末梢血管に閉塞をきたす結果、四肢や指趾の虚血症状が起こる。

全国に1万人の患者がいると言われ、男女比は9.7対1と圧倒的に男性が多い。好発年齢は20歳代〜40歳代。

原因は不明だが、血管炎に起因するものと考えられている。発症・増悪には喫煙が強く関与していることがわかっている。
また、患者の閉塞した動脈からは高頻度に歯周病原因菌が検出されている。(特に、T.denticola, P.gingivalis, P.intermedia)

症状:指趾の冷感やしびれ感、蒼白化。間欠性跛行(長い距離を歩くと痛みのため歩行困難となり、休憩すると痛みが治まる)、強い自発痛、潰瘍形成、壊死

治療:治療の基本は禁煙。抗血小板製剤や血流改善剤、抗凝固剤などの薬剤投与。重症の虚血症状のある場合は、高圧酸素療法や交感神経節ブロックや交感神経節切除手術などを行って皮膚血流を増加させることも行われる。虚血症状に対して最も効果のある治療は血行再建手術。